ノウハウだけで合格できるのか
インターネット上には試験に合格するための勉強法のノウハウ、書店に行けば受験に勝つための勉強法の本があふれています。
いずれもノウハウ、つまり「勉強の方法」です。
確かに、勉強法も重要だとは思います。
しかし、良い方法を実行すれば、本当に試験に合格できるとは限らないと思います。
ましてや、大学受験で考えると、一流難関大学や国立の帝大クラスの大学には便利な方法だけでは合格できるとは限りません。
つまり、優れたやり方だけでは十分ではなく、それに加えて一流の指導員の元でアウトプットの訓練をしてこそ、難しい試験を突破できるものあと思うのですが、いかがでしょうか?
もちろん、中にはものすごく優秀な生徒もいます。塾や予備校などには通ったことがなく、独学だけで東京大学にストレートで合格してしまう生徒もいないわけではありません。
しかし、そのような生徒は、ごくごく稀で、多くの受験生は適切な指導者の下、適切な学習訓練を繰り広げる必要があるということは誰もしもが納得していただけることでしょう。
アウトプットの重要性
試験に合格するためには、勉強法だけでなく、実際に問題に取り組むこと、つまりアウトプットの訓練をすることが重要です。
アウトプットの訓練は、いわば問題解決能力の向上にもつながります。この能力は、インプット(暗記)の訓練とは別に、試験に合格するためには必要不可欠な要素といえましょう。
つまり、優れた指導員やコーチの存在は非常に重要であるということです。
指導員は、受験生に必要なスキルや知識を教えるだけでなく、問題解決に必要な思考プロセスや戦略をも伝授することができます。
さらに、これも大切なことなのですが、優れた指導員は受験生のモチベーションや自信を高め、試験に向けた最適な状態を作り出すこともできます。
一流大学に合格するためには。
あるいは難関と呼ばれる司法試験などの国家試験に合格するためには。
結論を言えば、勉強法と指導員の両方が必要であると言えます。
良い勉強法を身につけ、優れた指導員から指導を受けながら、実践的な問題解決能力を向上させることが、難しい試験に合格するためには欠かせない必要な要素です。
自己管理能力のある十代はどれだけいるのか
もちろん参考書や問題集の独学だけで大学受験に合格することも可能かもしれませんが、それにはいくつかの条件があります。
まず、自己学習能力が高い人であること。
さらに、効率的に学ぶ方法を知っている必要があります。
また、勉強するプロセスも長期目線で考えることが出来る俯瞰能力を持ち、そのためには必要な知識を段階的かつ網羅的に習得し、それを確実に身につけていけるだけの持久力と目的意識を失わずにコツコツと努力を積み上げられる忍耐力と根気も必要です。
また、模擬試験などの結果から自分の実力を正確に把握し、課題を見つけて改善できる、つまり、PDCAサイクルを回せるだけの能力も必要です。
大学受験でいえば、これだけのことをキッチリとこなせる高校生や浪人生(18~20歳)はどれだけいるでしょうか?
このことからも、参考書の独学だけで、一流大学の受験に合格することは容易ではないことが分かると思います。
優れた環境、指導者が大事
大学受験は、旧帝大と分類される国立大学や、難関私立と言われている早稲田、慶應、上智、ICUなどに合格するためには、学ぐによっては高度な知識のみならず、判断力や表現力など、広い視野と多面的な能力が求められる場合もあります。
また、競争率が高く、大学ごとに出題内容や試験形式が異なるため、複数の参考書や教材を使い、広い視野で学習する必要があります。さらに、受験生自身が目標を明確にし、気分や体調や睡魔に左右されることなく、計画的に取り組むことが必要です。
だからこそ、多くの受験生は、参考書や教材を補完する形で、予備校や個別指導、オンライン学習など、様々な学習方法を併用して、大学受験に備えていますし、そのことを理解している親は、子どもを塾や予備校に通わそうとするわけですね。授業以外のその他の業務に忙殺されている学校の先生には無理なのです(だからこそ夏期講習などの特別講習は、民間業者に委託している学校も少なくないのです)。
受験生自身の努力ももちろん大切ですが、それを支援する環境や指導は、想像以上に重要なのです。
参考書依存は危険
しかし、中には参考書選びに詳しい人がいる塾や予備校もありますが、そのような環境に通って勉強することは無駄なのでしょうか?
もちろん、塾や予備校の講師やカウンセラーが選んだ参考書を勉強すること自体は無駄ではありません。彼らは多くの受験生を指導してきた経験から、どのような参考書が受験に有効であるかを判断しているため、その選定には一定の根拠があります。
ただし、一つの参考書に頼りすぎることは危険です。
同じ分野の参考書でも、内容や解説の仕方には差がありますし、受験生の理解度や学習スタイルによっても適したものは異なります。そのため、選んだ参考書だけにこだわらず、複数の参考書を併用して学習することが望ましいです。
また、自分自身が納得する選択をすることも重要です。塾や予備校の講師やカウンセラーが選んだ参考書が自分に合わない場合は、自分で判断して選び直すことも必要です。受験は自分自身が直面するものであり、自分自身が納得できる準備をすることが最も重要です。
ユーチューバーのアドバイスは?
では、大学生ユーチューバーのアドバイスに従って勉強をすれば難関大学や国立大学の医学部に合格することは可能なのでしょうか。
大学生ユーチューバーからのアドバイスがある程度有用であることはありますが、それだけで難関大学や国立大学の医学部に合格することができるとは限りません。
大学受験は、高度な学力や幅広い知識が必要な試験です。また、合格に必要なのはただ勉強するだけでなく、計画的な学習や適切な戦略、粘り強い努力が不可欠です。
医学部は特に入学難易度が高く、競争率も非常に高いです。医学部に合格するためには、一般教養科目から医学関連科目まで、広範囲の知識と深い理解が必要です。さらに、面接や作文などの試験もあり、学力以外の面でも高いレベルを求められることもあり、どんなにチャンネル登録者数が多く有名なユーチューバーとて、それらすべてを補ってくれるだけの動画をアップしているとは限りません。
したがって、大学生ユーチューバーのアドバイスだけで医学部に合格することは難しいかもしれません。正しいアドバイスを得ることは重要ですが、そのアドバイスを実践するためにも、適切な学習環境を整え、指導を受け、自己管理能力を高めることが必要です。また、合格するための努力を継続し、自己改善する意欲が必要です。
授業をしない予備校は?
授業は不要、参考書だけで大学に合格できることを宣言して、有名なお笑い芸能人を使ってCMを打っている予備校もあります。
聞くところによると、かなり高額な学費をとるようです。もちろん優秀な生徒は合格するかもしれませんが、その多大勢の学力が人並みの受験生一流大学に合格できるのでしょうか。
まず、CMで宣伝されるように参考書だけで大学に合格できることを保証するという主張には注意が必要です。
また、高額な学費を要求する予備校や塾は多いですが、それが合格するために必要かどうかは疑問が残ります。実際に合格するためには、自分自身で計画的な学習を行うことが必要であり、高額な学費を支払うことが合格に必ずしもつながるわけではありません。
大学入試は(特に推薦入試は)、学力だけでなく、自己表現能力や面接対策など、様々な要素が必要とされるため、単に参考書選び専門の予備校に依存するだけでなく、自己研鑽を継続し、多角的な能力を身に付けることが必要です。したがって、高額な学費を払って予備校や塾に通うことが合格に必ずしもつながるとは限らず、自分自身で努力することが大切です。
そして、その塾は参考書選びにノウハウがあるようですが、数学や物理、化学など生徒が問題の解き方を参考書を読むだけでは分からない場合、詳しく指導してくれるスタッフや教員はいないようです。
参考書選びに特化した塾や予備校は、参考書選びに関しては確かにノウハウがあるかもしれません。しかし、問題の解き方に関しては、生徒が納得できるように分かりやすく指導できる指導者や教員が不足、もしくは皆無であることが大きな欠点といえるでしょう。
特に、数学や物理、化学などの理系科目は、問題を理解し、解くための手順や考え方が重要です。参考書を読むだけでは、生徒が問題を理解することが難しい場合があります。そのため、生徒が分からない箇所を、的確に指導し、解決することが重要です。
合格するためには、参考書を読むだけでなく、指導者や教員の助けを借りて、自分自身で問題を解く力をつけることが重要です。そのため、指導者や教員が十分に教育熱心であり、生徒の理解度に合わせた指導を行うことが必要なことは言うまでもないでしょう。
まとめ
さて、結論になりますが、最短でしかも効率よく無駄な努力をせずに、難しい試験を突破したいのであれば、それ専門のノウハウと情報を持った教育期間に通うことが、もっとも合格への近道といえるでしょう。
当然、費用はかかります。
しかし、ヘンに学費をケチって、これから先何年間もズルズル、ダラダラとなかなか結果につながらない勉強を参考書だけを頼りに勉強するのであれば、その無駄な時間をショートカットするための出費は無駄ではないと割り切る気持ちも必要なのではないかと思います。