高い学費
すべてとは言いませんが、医専予備校(医学部専門予備校)の学費は、腰が抜けるほど高いところが多いです。
出来れば、安い学費で、第一志望の大学の医学部に入りたいものですよね。
しかし、なかなか値下げできない事情も医学部専門予備校側にもあったりもします。
では、なぜ高くなってしまうのでしょうか?
その理由をいくつかあげてみたいと思います。
人件費
多くの医学部予備校が高い理由は、コストがかかるということが挙げられます。
そのコストの多くが人件費だったりしますね。
やはり、良い講師はそれなりにコマ給が高いです。
スポーツ選手ばりに驚くほど高額な年俸で契約している講師も珍しくありません。
そして、そのような先生は「カリスマ講師」「絶対合格請負人」などといったキャッチコピー付きで予備校が大々的に売り出すこともありますね。
せっかく高いお金を払って抱え込んだわけですから、少しでも生徒や父兄にありがたみを感じてもらおうということもあるのでしょう。
そして、生徒や父兄も「凄い先生」という触れ込みの講師から授業を受ければ、学力がアップする、しないは別として、有難みを感じることはできますからね。
宣伝、販促費用
人件費のほかに、高額な医学部受験専門予備校は、宣伝やパンフレットや小冊子などの販促グッズにお金をかけているところもあります。
新聞広告や、交通広告などの媒体で宣伝すると、驚くほどの予算がかかります。
また、高額を支払うだけの価値がある予備校だと思ってもらうための高級感を演出するという狙いもあるのでしょう、豪華なパンフレットを作り、父兄に販促をかけている予備校もあります。
中には、パンフレットの表紙はエルメスのようなオレンジ色で印刷し、予備校名のロゴは金色の箔押し印刷をすることによって、高級感を演出している予備校もあります。
ビジュアル的な高級感と、その予備校の指導力に関しては直接的な結びつきはないのですが、人間の心理とは面白いもので、そのような高級感の漂う販促物を手にすると、無意識にその予備校に対する信頼度がアップすることもあるので侮れません。
問題点
とはいえ、学費が高いからといって、すべての医専予備校が、受験生を医学部に合格させるレベルの教育をおこなっているとは限りません。
そのあたりは、慎重に見極める必要があると思います。
とくに、偏りのあるカリキュラム。
医学部専門予備校は、医学部入試に合わせた科目の重点や傾向に合わせたカリキュラムを提供することが多いです。しかし、そのために他の科目がおろそかになることがあるため、バランスのとれたカリキュラムになっていない可能性があります。
そして、偽りの宣伝。
医学部専門予備校は、一部の予備校で「合格保証制度」などの宣伝を行うことがありますが、実際には条件がついていたり、保証されている合格率が低かったりする場合があります。また、講師陣の経歴や実績などを大げさに宣伝することがあるため、実際の講義内容とのギャップがあることもあります。
これは見極めることが難しです。
いちばん良いのは、身近にその予備校に通っている人、通っていた人から直接話を聞くことが一番です。
そのような知り合いが周囲にいない場合は、インターネットを使い、評判などを情報収集するしかないのですが、中には嘘の情報もあるので、どこまでが本当で嘘なのかの見分けはなかなかつかないことでしょう。
地方在住者の情報収集
さらに、地方に住んでいる方が東京の良い予備校を探すとなると、さらに大変になります。
身近な人から情報を得ることが出来ませんからね。
その場合、どうするべきなのか?
一番良いのは、東京に住んでいる知人や先輩がいる場合。
どの予備校が良いか聞いてみることができますからね。
実際に通っている人の意見や、合格した方の体験談は、リアルな分だけネット上の情報よりも信頼性が高いです。
そのような人がいない場合、は、やはりネット上の評判サイトや口コミを参考にするしかないのですが、ひとつのサイトに偏らず、複数のサイトを参考にすることで、偏りのない情報を得るように心がけることが大切です。
特に、大手が運営する評判サイトは、大手だからこその安心感を感じる人もいるかもしれませんが、大手だからこそ、順位を上げたり下げたりでお金をとっているということを考慮に入れる必要があります。
大したことのない予備校を大したことのある予備校に見せるために、バナーや順位、合格体験記や塾長インタビューの掲載などのオプションでお金をとっている可能性が非常に高いですし、実際、そのようなオプションプランを支払わないと、なかなか良い具合に掲載させてくれないのが現状です。
このような「現実」を知った上で、ネット上から情報収集をするとしないのとでは大きな差になることでしょう。
中には、「評判サイト」の情報を鵜吞みにして入学してしまったばっかりに、もう一浪をするハメになった受験生もいるくらいですから。
言葉巧みに、時には派手に煽って宣伝しているサイトも少なくありませんので、複数のサイトを、あくまでも参考程度に留めながら、情報収集をすることをおすすめします。
個人的に以外に参考になるかなと感じているのは、パソコンでGoogle検索すると右わきに表示される「グーグル・マイ・ビジネス」です。
これは、利用者の生の声がたくさん掲載されているので、利用者の生の声を拾うのにはおすすめです。
もちろん「やらせ」や「生徒に頼んで書き込みをさせている」ケースもありますが、そのあたりの虚偽は文章を読めば、けっこう分かるものです。
気になる医学部予備校があれば、「ググって」調べてみるのも一興でしょう。
オンライン授業
ほか、入学前にオンライン授業に参加して、良し悪しを見極めるという手もあります。
最近は、オンライン授業を行っている予備校も多くあります。
これを利用することで、自宅からで気になる予備校の授業を受けることができます。オンライン授業を受けながら肌感覚で、自分に合った予備校を見つけるのも一つの手でしょうね。
まとめ
以上のような方法を組み合わせて、質の良い予備校を探してみることをおすすめします。
単に実績や講師の経歴だけではなく「この予備校なら続けられる!」と確信できるところを探すことが重要です。
くれぐれも説明員(彼らの多くは営業マンで売り上げをあげるために必死です)のオーバートークや過剰な親切さに騙されないようにしてください。