有名な医学部専門予備校 それぞれの特徴

現在日本には様々な医学部専門予備校が林立しています。
その中で有名な医学部予備校の特徴をざっくりとあげて紹介していこうと思います。

TMPS医学館

高田馬場にある予備校ですね。
駿台や代ゼミ、東進などで医学部受験に失敗した受験生が「次に求める場所」というようなイメージが強いです。

代表の長澤潔志氏は、『医学部受験の闇とカネ』の著者でも有名です。
その本を読めば、医学部をダシにした「カネ儲け主義」に対しての嫌悪感と、きちんとした倫理観と人徳を持った医師を一人でも多く育てたいという熱い使命感が伝わってきます。

金髪の方なので、怖い印象を抱く父兄や生徒も多いようですが、実際、知り合いの受験生がそこに通っていたので話を聞いたところ、非常に親身で優しい方だったとのこと。ただし、その知り合いの受験生は2浪目はTMPSで1年間お世話になりましたが、医学部受験は失敗。3浪目は、他の医学部専門予備校に通い、そこでも失敗。結局は、医学部進学をあきらめて、国立の理系の学科に進みました。
大手予備校にはない親身さとマニアックなテイストが、ハマる人にはハマるかもしれませんが、シンクロしない受験生にとっては無駄な時間になる可能性もあるのではないかと思います。

京都医塾

ここは凄い!
なにが凄いのかって、学費の高さです。
年間およそ1200万円くらいの、あるいはそれ以上の出費は覚悟しておいたほうが良いでしょう。
しかし、そのぶん、至れり尽くせりなサポートであることは言うまでもありません。
入学する前の見学会は無料で高級ホテルで1泊2日で行われますが、宿泊費、交通費、食事代は、すべて京都医塾持ちです。俗にいう「アゴ・アシ・マクラ代」というやつですね。
この豪華接待とでもいうべき見学会に魅了されて入会するケースが多いです。
しかし、よくよく考えてみれば、その豪華接待の料金は、高額な1千万円以上の学費から捻出されているということも忘れずに!

さらに、大学受験となると、なんと生徒ひとりひとりを塾側が受験会場まで引率してくれるというのですから恐れ入ります。
それだけではなく、前日のホテルの手配から、交通の手配まで至れり尽くせり。
まさに、富裕層向けの高額老人ホームといわんばかりの至れり尽くせり感です。
しかし、相手が高齢者ならまだしも、対象は若者の受験生です。
そこまで、徹底したリッツカールトンホテルのような高級ホテルのコンシェルジュなみのサービスをしてあげると、受験生は考える癖や行動する癖をなくすのではないかという不安もあります。ましてや、相手は、医師を志す若者ですからね。自ら考え、自ら動くような受験生が将来は立派な医師になっていただきたいと個人的には思うのですが。
ただし、富裕層の父兄からは、この塾の高級ホテルや介護施設的なサービスは好評のようです。
このような環境で2浪人を重ねた受験生を指導したことがありますが、こういっちゃんんですけど、ダメですね。この至れり尽くせりの環境に2年もいると、何でも周囲が自分のことをサポートしてくれることが当たり前という感覚になってしまうようで、ついにその受験生は、新しい予備校の環境には馴染めず、国立大学の医学部以外の学科に進学していきました。
もちろん、悪い例を出して貶めたいわけではなく、何からなにまでバッチリなサービスの環境ゆえに受験生は勉強だけに専念できるというメリットもありますし、1年間という短期であれば、このような恵まれた環境で医学部を目指す勉強をするのも悪くないことだと思います。

メディカルラボ/メディカルフォレスト

年間学費が高いことと、その学費に見合う教室の豪華さが魅力の医学部専門予備校です。
とにかくパンフレットが凄い!
オレンジ色の高級用紙に予備校名は金の箔押し。
エルメスかと思いました(笑)。

ダテに学費が高いだけのことはあり、校舎のインテリアがとても綺麗でおしゃれです。金持ちの親御さんは安心してご子息を通わせることが出来ると好評です。

メディカル医進館

最近勢いを伸ばしている感のある新宿にある予備校です。
塾長の宮正和彦氏は、サイバーエージェントの子会社である「テラコヤプラス」のインタビューにも登場しています。
氏曰く、「偏差値80前後のスタッフしか採用しない」そうです。
また、「3か月に1回の頻度で生徒にアンケート調査をし、結果が悪いスタッフには辞めてもらう」ということです。
これがもし本当のことなら、そうとう凄い予備校だと思いますが、もし誇大宣伝を目論んだ嘘だったら?
もちろんあくまで推測ではあるのですが、そのように考える根拠はあります。
そう考える理由は、このメディカル医進館は、ニチガクという正式名称が日本学力振興会と同一の予備校だからという理由からです。

ニチガクといえば、塾・予備校の評判サイトをご覧いただければお分かりのとおり、毀誉褒貶の激しい予備校で、特にしつこい電話勧誘でも有名なところです。
しつこく電話勧誘をしなければ生徒が集まらないということは、それほど実績を出していないのではないかという推測も成り立ちます。また、しつこい電話勧誘をする営業スタッフは、おそらく勧誘の際には、たとえばですが、「合格率90パーセント以上」といったオーバートークをしている可能性も高いです。
ということは、テラコヤプラスのインタビューも、かなりオーバートークをしているのではないかと邪推してしまうのもいたしかたのないことです。責任者である塾長自らがオーバートーク、悪く言えば嘘をついてまでも勧誘に熱心だとしたら、その部下である電話勧誘の社員たちもオーバートーク、悪く言えば嘘つきになるのは自然の流れだと思わざるをえません。
あと、細かなツッコミですが、「3か月に1回、アンケートの結果次第ではクビ」に関してですが、予備校の講師は、通常1年契約が多いのですが、3か月に1度のアンケートでクビになる講師がいたとしたら、生徒が混乱するのではないかと勝手に心配してしまいます。もし、アンケートの結果が芳しくなくクビになった講師は、生徒にはなんといって辞めていくのでしょうか? そのあたりがとても気になります。