受験生にとって最大の関心ごとのひとつ。
それは睡眠についてでしょう。
周知のこととは思いますが、十分な睡眠を取ることはとても大切なことです。
良い眠りは成績アップや合格への近道。
逆に、中途半端な睡眠は、学力や試験以前に健康を害することにもつながります。
そこで今回は「受験生と睡眠の関係」について書いてみたいと思います。
十分な睡眠時間を確保する
受験生は、毎晩7~9時間の睡眠を取るように心がける必要があります。
睡眠時間が不足すると、集中力や記憶力が低下するため、受験に必要な知識を正確に記憶することができません。
なぜ、睡眠時間が足りないと集中力や記憶力が低下してしまうのか?
それは、睡眠は、身体や脳の回復や修復に重要な役割を果たしているからです。
特に、深い眠りに入ると、脳が新しい情報を処理し、長期的な記憶の形成に必要な脳内物質が生成されるので、記憶が必須な受験生にとっては必要不可欠なことなのです。
逆に睡眠不足の場合、このプロセスが正常に行われなくなり、記憶力や学習能力が低下します。
前頭前野
また、睡眠不足は、脳の前頭前野と呼ばれる部分にも悪影響を与えます。
この部分は、判断力や決断力、注意力などの高次脳機能を担っており、睡眠不足によって低下することが知られています。このため、睡眠不足の場合、集中力が低下し、学習や受験に必要な注意力を維持することが困難になる可能性があります。
さらに、睡眠不足は、身体の免疫機能や代謝機能にも悪影響を与え、疲労感やストレスなどの身体的な症状を引き起こすことがあります。これらの症状は、受験生にとってストレスや不安を引き起こすことがあり、学習に集中することが困難になる可能性があります。
したがって、受験生にとっては十分な睡眠をとることが重要であり、健康的な身体と心を保つために欠かせない要素の一つとなります。
良い睡眠環境を整える
受験生は、静かで暗く、快適な温度の寝室で寝るようにしましょう。また、寝る前に携帯電話やタブレットなどのスマートフォンの使用を避けることも重要です。これらの機器は、ブルーライトを放出し、寝つきを妨げることがあります。
ブルーライトの弊害
ブルーライトは、日光に含まれる光の一部であり、スマートフォンやタブレット、パソコンなどのデバイスから放出されることがあります。このブルーライトは、視覚的な刺激として働き、脳が覚醒状態を維持するためのシグナルを送ることが知られています。
睡眠を誘発するホルモンであるメラトニンは、夜間に分泌され、眠気を促進する役割があります。しかし、ブルーライトはメラトニンの分泌を妨げ、睡眠の質を低下させることが知られています。特に、就寝前にスマートフォンやパソコンなどのデバイスを使用することで、脳が覚醒状態を維持し、メラトニンの分泌が遅れることがあります。
また、ブルーライトは、眼精疲労や目の乾燥などの症状を引き起こすことがあり、就寝前にこれらの症状が出ると、眠りにつきにくくなることがあります。
したがって、就寝前にはスマートフォンやパソコンなどのデバイスを使用することを控える、もしくはブルーライトをカットするアプリやメガネを使用することが、質の高い睡眠を促進するために重要であるとされています。
規則正しい生活リズムを維持する
受験生は、規則正しい生活リズムを維持するように心がける必要があります。不規則な生活リズムは、睡眠の質を低下させる可能性があります。
人間の身体は、24時間周期で循環する生体リズム、つまり「体内時計」を持っています。この体内時計は、睡眠・覚醒のリズムや、ホルモンの分泌などを調節しています。
不規則な生活リズムは、体内時計のリズムを乱すことがあります。たとえば、夜遅くまで起きていたり、朝寝坊をしたりすることで、眠りや覚醒のリズムが乱れ、身体の調整機能が狂うことがあります。これにより、メラトニンの分泌タイミングがずれたり、体温のリズムが乱れたりすることがあり、睡眠の質を低下させる可能性があります。
また、不規則な生活リズムは、ストレスを増加させることがあります。ストレスが長期化すると、交感神経が優位になり、睡眠を妨げる作用があるとされています。
さらに、不規則な生活リズムは、日中の活動量にも影響を与えます。身体を動かす機会が少なくなることで、身体が十分な刺激を受けられず、夜になっても眠気が覚めないことがあります。
以上のように、不規則な生活リズムは、身体のリズムやストレスレベルに悪影響を与えることで、睡眠の質を低下させる可能性があるとされています。したがって、健康的な睡眠を促進するためには、規則的な生活リズムを心がけることが重要です。
受験生は、ストレスを軽減する方法を見つけることが重要です。
ストレスは、睡眠を妨げる要因の一つであり、集中力や記憶力を低下させることがあります。
ストレスは、身体の緊張を引き起こし、交感神経系を活性化させます。この状態が長期化すると、交感神経系が優位な状態が続き、身体がリラックスできないため、眠りにつきにくくなります。
とはいえ、完全にストレスをなくすことは難しいですよね?
しかし、工夫次第で軽減させる方法はあります。
ではストレスを軽減するためには?
運動や瞑想などを実践してみましょう。
完全になくそうと意気込まず、まずは軽い気持ちでストレスを「少しでも取り除こう」という気持ちで臨んでみてください。
なぜかというと、やっぱりストレス過多はたくさんの弊害を生むからです。
ストレスをたくさん抱え込んでしまうと、脳内で分泌されるホルモンのバランスが崩れ、メラトニンの分泌を妨げることがあります。メラトニンは、睡眠を誘発するホルモンであり、夜間に分泌されることが多いです。しかし、ストレスがあると、メラトニンの分泌が低下したり、分泌タイミングがずれたりするのです。
さらに、ストレスは心理的な負担を引き起こし、脳が過剰な活動をすることになります。この状態が続くと、脳が覚醒状態を維持し続けるためのシグナルが送られ、眠りにつきにくくなることがあります。
以上のように、ストレスは身体の緊張を引き起こし、脳内のホルモンのバランスを崩すことで、睡眠を妨げる要因となることがあります。
ストレス軽減!瞑想の方法
先ほど、瞑想がストレス軽減に効果的であることを書きましたが、では、瞑想っていったいどうやれば良いのかと疑問に思われた方もいらっしゃると思います。
宗教やスピリチュアルなことを連想された方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
そのようなことから離れて、手軽に出来る簡単な瞑想の手順をお伝えしましょう。
まず、静かで落ち着いた場所を見つけます。できるだけ外部の刺激を減らし、集中できる環境を作りましょう。
次に心地よい姿勢をとります。
座っているか、横になっているかは自由ですが、背筋を伸ばしてリラックスしている状態が理想的です。
その後、目を閉じ、深呼吸をします。
ゆっくりと息を吸い込み、ゆっくりと息を吐き出します。数回繰り返しましょう。
ポイントは、呼吸に集中すること。
気が散ってもOK。
集中しなければと力む必要はありません。
むしろ、心に浮かんでくる考えや感情を受け入れるようにします。
何が起こっても、それを受け入れて判断せず、ただ観察することがポイントです。
この状態を保ちながら、10〜20分間瞑想を続けます。
かなりリラックスできているはずですよ。
最後は、ゆっくりと目を開け、自分がいる場所や環境を再び意識します。
自然な呼吸を保ちながら、瞑想の効果を感じるようにしてください。
たったこれだけのことですが、3か月も続ければ、自分の中に大きな変化が起きていることを自覚することが出来るでしょう。
良質な睡眠もさることながら、集中力も身に付きますし、心も安定してきます。
また、判断力もシャープになるという副産物もあるので、受験生にとっては良いこと尽くしですね!
まとめ
参考になりましたでしょうか?
以上のポイントをどれからでも良いので、実行してみてください。
ハマるものが必ずあるはずです。
それでは受験生の皆さん、良い睡眠をとり、健康的な身体と心を保ち、成績アップ、ないしは志望校合格を目指してください!